病院の施設警備は、多くの人が利用する医療施設の安全を守る仕事です。特別な資格は必要なく、未経験からスタートしやすいのもポイント。 この記事では、病院警備の具体的な仕事内容や、働く上でのいいところ・大変なところについて解説します。
病院での警備業務は、警備業法における「1号業務(施設警備)」に分類されます。契約している病院に常駐し、施設内での事故や火災、不審者の侵入などのトラブルを未然に防ぐのが主な役割です。
警察官のような権限を行使するのではなく、病院を利用する患者さんや医療スタッフが、普段どおりスムーズに過ごせる環境を整える「縁の下の力持ち」的なポジションと言えます。
病院内の見回りや受付など、基本的には屋内での業務が中心となりますが、駐車場などの敷地内管理も含まれるため、適度に体を動かしながら働けるのが特徴です。
※参照元:e-Gov 法令検索/警備業法 警備業法第2条第1項(https://laws.e-gov.go.jp/law/347AC0000000117)
※参照元:一般社団法人 全国警備業協会(https://www.ajssa.or.jp/security/outline)
病院の施設警備員の主な仕事内容は、大きく分けて以下の3つです。基本的にはマニュアルに沿ったルーティンワークが中心となります。
防災や防犯のために、決まったルートで施設内を巡回します。単に歩くだけではなく、不審者や不審物がないか、消火器や防火扉などの設備に異常がないか、避難通路が確保されているかなどを点検します。
エントランスや駐車場などの共用部分に設置された防犯カメラの映像を、防災センター(管理室)のモニターで監視する業務もあり、院内の安全維持に貢献します。
職員通用口や防災センターの受付にて、人や車の出入りを管理します。面会に来た来訪者や、納品業者、職員などの入退館をチェックする業務です。 夜間など出入りが制限される時間帯には、施錠管理や電話対応を担当することもあり、不審者の侵入を防ぐ重要な役割を担います。
来院者が安全に受診できるようサポートします。例えば、道に迷っている患者さんへの院内案内や、駐車場での車両誘導、落とし物の対応などを行います。
救急車で急患が搬送されてくる際には、スムーズに受け入れができるよう動線を確保したり、救急隊からの情報を医師や看護師へ正確に伝えたりといった連携も行います。
病院の施設警備は、特別な資格や経験がなくても始められる点が大きな魅力です。まったくの未経験でも警備業法により20時間以上の『新任教育(※)』を受けることが義務付けられており、基礎から学べるため、未経験者や異業種からの転職でも安心してスタートできます。
※参照元:一般社団法人 東京都警備業協会(https://www.toukeikyo.or.jp/education/basic/guard.html)
体力的な負担が比較的少ないのも特徴です。病院警備は屋内での勤務が中心。屋外で重い荷物を持って何度も往復するような場面はあまりなく、防災センターでのモニター監視や受付業務など、座って行う仕事も含まれます。
空調の効いた快適な環境で、天候に左右されず安定して働ける業務も含まれるため、長く続ける上で大きなメリットと言えるでしょう。
患者さんやその家族の案内を通じて「ありがとう」と直接感謝される機会も多くあります。人々の安全を守り、役に立っていることを肌で感じながら、やりがいを持って働ける仕事です。
病院は、体調の優れない方や不安を抱えた家族が多く訪れる特殊な環境です。そのため、単に施設を監視するだけでなく、相手に寄り添った配慮や、状況に応じた的確な行動が求められます。
病院警備では、体力以上に「コミュニケーション能力」が重要視されます。来院される患者様やご家族は、心身ともにデリケートな状態にあることが多いためです。
道案内一つとっても、事務的な対応は避け、「お大事になさってください」といった温かい声掛けや柔らかい物腰が不可欠です。商業施設やオフィスビル以上に、相手の立場に立った「思いやりのある対応」ができるかどうかが、円滑な業務のカギとなります。
普段はルーティンワークが中心ですが、緊急時にはマニュアルを超えた臨機応変な対応が必要です。例えば、救急車の受け入れ要請が入った場合、直ちに専用入口を解錠し、ストレッチャーやエレベーターを確保して搬入経路を作る必要があります。
一分一秒を争う状況下で、医師や看護師と連携しながらテキパキと動く判断力が求められ、いつもの巡回業務よりも優先すべき事態を瞬時に判断し、行動する柔軟性が必要です。
多くの病院は24時間体制で稼働しているため、日勤だけでなく夜勤の求人が豊富にあるのが特徴です。22時から翌5時までは「深夜割増手当(※)」が加算されるため、少ない勤務日数でもシフトの組み方次第で効率よく高収入を目指せます。
※参照元:マネーフォワード クラウド給与(https://biz.moneyforward.com/payroll/basic/87906/)
施設の規模や勤務地域によって異なりますが、「週3日からOK」「副業、Wワーク歓迎」といった柔軟なシフトの求人も存在しますので、「副業として働きたい」「フルタイムでガッツリ収入が欲しい」など、自分の希望する働き方を選べるのが、病院警備の大きなメリットです。